RION Techinical Journal Vol.1
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「国分寺の距離感が好きです。空間は広すぎず、狭すぎず。人は温かくて、近すぎない。そして都心は、行けなくもないがそれなりに遠い(笑)。国分寺って、都会の速い時の流れから干渉を受けない、絶妙の位置にありますよね。あまりに郊外すぎると閉塞感を感じてしまいますし、都会のど真ん中に住めば忙しい雰囲気にのみこまれてきっと自分を見失ってしまう。だからこそ、ここで仕事をしていると、しっかり自分の時間を持てる部分がとても気に入っています。」 そんな竹内がまず案内するのはカフェ「ほんやら洞」。70年代、ヒッピーのコミュニティが多数あったことで知られる国分寺を象徴する隠れ家的なスポットだ。木目調の雰囲気あるカウンターに、どっしりと座れるテーブル席。今でもオシャレな住人や市外からお客さんが訪れるこのカフェ・バーで、竹内は仕事帰りの時間を過ごすことも少なくない。「以前の職場は銀座にあって、最初はそこを歩くだけで刺激的でした。ただ正直に言えば、周囲の空気に影響されて落ち着かなかった部分も多いです。国分寺のような雰囲気の良い場所に職場があることで、どっしり構え、落ち着いた気持ちで仕事ができていると感じます。まあ、実際は書類を抱えて社内を走り回っていることも多いですが…(苦笑)」 次に向かったのはしばしば様子を覗きにいくというお気に入りの古道具屋「kasugai」と、オーダースーツ専門店の「吉田スーツ」。眺めているだけでタイムスリップできる、世界中の古き良きインテリアやツール。そして自分らしさをあらためて考える場としても機能するレトロモダンなスーツ店。どちらも仕事帰りについ立ち寄りたくなる場所だそう。住宅街の合間にひっそりと、このような店舗が店を構えるのも国分寺の魅力だろう。「流行には乗らないというか、自分たちの信じることをやり続けるという私達の社風に、国分寺はとても合っていると感じます。リオンは落ち着いて物事を考え、集中して探求し、大切なことを見出していくという企業。この土地に社屋を構えて以来、一度も移転せずにここまできた理由がなんとなく分かるような気がします。」 職場環境の良さが仕事の充実や新たな発想につながっていると話す竹内。東京都の湧水57選にも選ばれる「お鷹の道・真姿の池湧水群」を歩きながら古風な町中を流れる清流の音に耳を澄ます。緑地保全地区として武蔵野の里山を体感できる恋ヶ窪など、自然の営みを常に肌で感じられるのも、国分寺で働く者の特権だ。歩けば歩くほど時を忘れ、自分を取り戻せる町❶緑の中を歩く時間はかけがえのない楽しみ ❷古道具屋「kasugai」にはついつい欲しくなってしまう、世界中の古き良きグッズがたくさん ❸「吉田スーツ」の店の前はまるでロンドンの郊外のような佇まい ❹西国分寺の駅近くまで歩いてレザークラフトの専門店「ひろべかばん」と金属アクセサリーショップ「Klang」をのぞく。雰囲気満点の手作りプロダクトに心癒される ❺「ひろべかばん」で見つけたレザー製のエプロンバッグ ❻レザークラフト「ひろべかばん」のオーナーとしばし歓談。個性豊かな人々こそ、国分寺の魅力 ❼至るところで清流を感じられる、国分寺散策 ❽清流に誘われて散歩していると、いきなりふくろうカフェを発見。次回立ち寄ってみる予定 ❾「ほんやら洞」店内のインテリアはどれもヒッピーカルチャーを感じさせる ❿カフェ「ほんやら洞」の店内。夜はバーとしても楽しめるリオンのスタッフがナビゲート  OUR FAVORITE TOWN KOKUBUNJIブラリ、国分寺巡りリオンのホームタウン・国分寺を個性豊かなスタッフがリレー形式で紹介する連載企画。今回は半日かけ、時を忘れる国分寺散歩に出発。穴場スポットを訪ね歩きながら、町の魅力を探っていく。ほんやら洞77年、自由な発想を持つヒッピーたちの溜まり場としてスタートしたこのカフェ。時代の空気に流されず、アットホームな雰囲気がいつでも漂う、大人たちのための静かなスポット。東京都国分寺市南町2丁目18-3国分寺マンションB09My Favorite竹内 良企画部IR広報課。入社以来、社内報制作や投資家向け広報を担当。本誌「RION Technical Journal」の編集委員も務める。プライベートでは昨年中古マンションを購入し、4LDKをワンルームへ大改造した。一児の父。❶❷❹❸❺❿❻❼❽❾17 今回のテーマ[レトロモダン&グリーン]ホームタウン!

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