日進月歩で発達するテクノロジーと、激変する社会。今から約30年後の2050年、リオンはどんなカタチで社会に貢献しているのだろう。近未来のリオン製品を大胆予想してみた。空の管制システムが必須に 30年後には今とは全く異なる世界が目の前に広がっていて、そんな未来においてリオンの果たす役割は、大きく変化しているかもしれないとあらためて感じます。たとえば補聴器では身体への負担がより少なくなるような方向へ、技術開発を進めたいですよね。ひょっとすると補聴器は耳にかけるという概念さえなくなり、薄いシールのようなものをペタっと身体のどこかに貼れば、音がしっかり聞こえるといった形になれば素晴らしい。技術が進歩すればするほど補聴器は小さくなり、身体の一部になっていくという流れは荒唐無稽ではないでしょう。音を感知するという観点で考えれば、空でもリオンが貢献できるかもしれません。未来社会では空を飛ぶ自家用車が広く浸透している可能性もあります。そこでは空の交通整理が必要になるでしょう。リオンの得意分野である「音を拾う」技術が空を飛ぶ自動車の音を聞き分け、空中における交通監視システムが実現しているかもしれません。そんな形で社会に貢献できたらと考えるのは楽しいものです。アイデアはまだまだあります。音をアートに変換できるとしたら面白い。周囲の音を拾ってその分析結果をビジュアルアートとしてアウトプットするような装置です。どれだけ社会が変化しても「音」はなくなりませんし、「音」を分析するという技術は多様な可能性を秘めています。私たちができること、やるべきことは、まだまだたくさんあると思えますね。人の気分を判別したい! 私は営業活動で様々なお客様と接することが多いので、どのような製品が欲しいといった具体的なアイデアを聞くことがよくあります。例えば液中微粒子計測器はサイズが大きいため、ハンディタイプのものが欲しいといったご意見。性能向上のためサイズは大きくなりましたが、逆にサイズダウンの方向に向かえば面白いと感じています。微粒子計測の分野でいえば、粒子があるかないかや、粒子の大きさだけでなく、粒子の材質なども分かるようになればより多くの場で役立つ機器になっていくだろうと思います。光の持つ情報を分析して、その微粒子の正体が何であるかを判別する装置。2050年には難しいと思いますが、いつかはウイルスの種類などが分かる装置を開発できるかもしれませんよね。微粒子計測の技術がもっともっと進化して、ここでは適切なソーシャルディスタンスがどれだけの距離かなんてこともすぐ計測できると尚、良いですね。音や振動を計測するということで考えると、人の気分が判別できる装置があれば面白いですよね。汗とか体温とか表情などをその装置が判別して、その人が今、どんな気分かを計測できるんです。相手の気持ちを知りたいという場面は誰しも多いでしょう。そんな時に活躍する装置です。どのような技術を応用すればいいかはちょっと分かりませんが(笑)。小牧 泰大微粒子計測器事業部所属。主に微粒子計測器の営業として、液中/気中微粒子計測器の販売、顧客対応を担当する。林 明経営企画本部所属。事業部の海外戦略の遂行や、子会社を含む部門間の連携支援などを担当する。イラスト:岡本倫幸11
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