RTJ_vol9
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20リオネット補聴器アンバサダーを務める、デフアスリートのYUMIEさんが手話の世界をわかりやすく紹介する新連載。毎回、日常生活でのコミュニケーションをテーマに解説します。YouTube「リオネット補聴器 公式チャンネル」ではYUMIEさんの手話講座を動画で見ることができますYUMIE2歳の時、感音難聴によって両耳の聴力をほとんど失う。3歳でリオネット補聴器と出会い、18歳からはボディーボードを始め、28歳でプロテストに合格。プロボディボーダーとして活躍し、2007年に引退。現在は、一般社団法人「陽けたら海へ」代表として、デフノーマライゼーション(=聴覚障がい者もそうでない人も分け隔てのない社会)の実現を目標に活動する。リオネット補聴器アンバサダー。❷❶❷❶❶人差し指と中指を重ね、額の中央あたりに当て(昼や正午の意味)、❷両手の人差し指を向かい合わせて立て、向かい合った2人がお辞儀をするように曲げる(あいさつの意味)顔を傾げながら(疑問形の意味)、片方の人差し指を立てて左右に振る(「何」の意味)その時の感情をしっかり表情にしてくださいね。一般的にろう者同士は表情豊かに会話(手話)をするので、聞こえる人にとっては悪気がなくても、無表情で話されると悲しい気持ちになってしまうこともあります。また、私のように読話(口の動きが読めること)ができる人は、手話よりも口の動きから会話を読み取っている敬礼のように片手を上げ、顔の横で軽く振る。気心しれた仲間とのあいさつ❶両手を開いて相手側に向け、自分の顔の前で交差させながら両手を下へ降ろし(夜や、暗さの意味)、❷「こんにちは」と同様、両手の人差し指を向かい合わせて立てて曲げる場合があります。そんな場合も想定して、口を隠したりせず、普段通りに話しながら手話をしてもらえると助かります。最近は特に、マスクを付けるのが習慣になっている人も多いと思いますが、ろう者と話す時はぜひ、マスクを外してあげてくださいね。上に向けた手の甲を、もう一方の手で手刀のようにポンっと叩いておじぎをする※本コーナーの手話はNHK手話を参考にしています取材・文/高橋 美由紀 イラスト/前田 奈津子第1回第1回ワンポイント解説ワンポイント解説表情や口の動きは手の動きと同じくらい、大切です初心者は、ついつい手の動きにばかり気を取られ、無表情になっている人が多いですが、手話は手の動きに加えて顔の表情がとても重要です。「好き」と伝える場合、笑顔なら気持ちが伝わりますが、しかめ面だと手話と表情が一致しないので相手が混乱してしまいます。「本当に好きと思っている?」と思われないためにも、こんにちはどうしました?やあ!こんばんはYUMIEさんありがとうRIONあいさつ手話講座手話講座

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