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補聴器のリオンが新開発 聴覚拡張ヒアラブルウェア「ASMOLA®」のクラウドファンディングを開始

2023年05月18日

リオンは、年齢、世代を問わず、すべての人へ聞こえの新たな価値を提供するために、当社の補聴器開発の知見に加え、独自開発したバイノーラル(両耳)信号処理技術を用いた聴覚拡張ヒアラブルウェア「ASMOLA®(アスモラ)」を開発しました。このたび、2023年6月1日よりクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」にて購入型支援プロジェクトを開始します。


「ASMOLA®」
「ASMOLA®」

聴覚拡張ヒアラブルウェア 「ASMOLA®」


本製品は、当社が補聴器開発で培ってきた音響信号処理技術に加え、独自開発したバイノーラル(両耳)信号処理技術を備えた聴覚拡張プラットフォーム「Awesound®(オーサウンド)」を搭載しています。空間ヒアスルー機能や、MVDR-IC型バイノーラルビームフォーミング※1による新たな聴覚体験と、Qualcomm Technologies, Inc が提供するオーディオ接続ソリューションにおける最先端技術Snapdragon Sound™※2による高品質なオーディオ体験を実現します。

聴覚拡張とは

    聴覚拡張とは、当社が新たに提唱する補聴・集音とは異なる新しい「ヒアリング」の概念です。人間のさまざまな能力を向上・補完し、人間の本来もつ能力を強化、または、新たな能力を獲得するという"人間拡張"の考え方を聴覚に適用したものです。

聴覚拡張ヒアラブルウェア「ASMOLA®」について

    当社初となる一般消費者向けワイヤレスイヤホンであり、第一世代の聴覚拡張ヒアラブルウェアです。
    ASMOLA®には、聴覚拡張プラットフォームAwesound®と高品質オーディオプラットフォームSnapdragon Sound™を搭載します。 2つの最先端プラットフォームの融合により、新たな聴覚体験や高品質な音楽再生・音声通話ストリーミングが実現します。本体はワイヤー部のリモコンでのボリューム操作と専用スマートフォンアプリで各種機能の調整が可能です。


    ■活用イメージ

    活用イメージ

    生活における様々なシーンで他者とのつながりを深めることや新たな興味を発見するなど、人生をより豊かなものへと変えていきます。

聴覚拡張プラットフォーム「Awesound®」について

    Awesound®は、当社独自のバイノーラル信号処理技術を搭載した新開発のプラットフォームです。
    一人ひとりの聞こえ方の特性に合わせた自動パーソナライズ機能※3により、自分だけの「空間ヒアスルー」を実現します。
    空間ヒアスルーとは、音源までの距離感や方向感といった全方位の音空間情報を保持することにより、一般的な外部音取り込み機能(以下:ヒアスルー)と一線を画す、より自然な音質を実現する技術です。
    この技術により、空間的印象をそのままに聞きたい方向の音を強調するMVDR-IC型バイノーラルビームフォーミングをヒアラブルとして実現しました。その他にも、風雑音抑制や突発音抑制の機能と、ヒアスルーの課題であったユーザー自身の声が耳内に響く"こもり感"を軽減するフィードバックアクティブノイズキャンセルにより、装着時のコミュニケーションの質を向上します。
    これら先進的な機能の実現により、Awesound®は聴力を強化したい全ての人に、新しい聴覚体験を提供します。なお、Awesound®が搭載されたASMOLA®は非医療機器となります。聞こえに課題を感じる方は医師に相談の上、補聴器を含めた製品のご検討をお勧めいたします。


    活用イメージ

ASMOLA®のデザインについて

    「聞きたいときに、すぐ使える」という利便性を考え、ネックバンド形状を採用しました。首に下げると、ロッシェル塩の結晶を模した左右イヤホンがマグネットで繋がります。
    当社は創業時にイヤホンやマイクロホンなどに使用され、音を伝えるうえで欠かせないロッシェル塩の結晶を製造していました。音響製品の進化とともに蓄積された技術の原点と代々受け継がれてきた製品開発への熱き想いの結晶を製品デザインに取り込みました。

    活用イメージ

    ロッシェル塩の結晶を模した左右のイヤホン

本製品に関連する特許

  • 特許第5663112号 "音信号処理装置、及び、それを用いた補聴器"
  • 両耳指向性処理技術で特許出願中

関連する研究報告

    【学会発表】

    両耳ビームフォーミング(MVDR-IC)

  • Daniel Marquardt, Simon Doclo, "Interaural Coherence Preservation for Binaural Noise Reduction Using Partial Noise Estimation and Spectral Postfiltering," IEEE/ACM Transactions on Audio, Speech, and Language Processing, Volume: 26, Issue: 7, July 2018.
  • Nobuhiko Hiruma, Yoh-ichi Fujisaka, Yoshitaka Murayama, "Low-Latency Real-Time Binaural MVDR-IC for Hearing Assistance Device," The international Conference on Acoustics, Speech, & Signal Processing (ICASSP) Show & Tell Demonstration, 7-13 May 2022.
  • Yoh-ichi Fujisaka, Nobuhiko Hiruma, Yoshitaka Murayama, "Binaural MVDR-IC Beamformer for Real-Time Hearable Device," International Hearing Aid Research Conference (IHCON), Lake Tahoe California, 10-14, Aug. 2022.
  • 両耳風雑音抑制

  • Nobuhiko Hiruma, Hidetoshi Nakashima, Yoh-ichi Fujisaka, "Low-Delay Wind Noise Cancellation with Preservation of Spatial Information for Binaural Hearing Aids," Acoustical Science & Technology (AST), Nov. 2018.

クラウドファンディングについて

※1 最小分散無歪応答法(MVDR, Minimum Variance Distortionless Response)を採用することで、目的となる音声は歪ませずに、空間的な印象をそのまま取得するビームフォーミング技術です。

※2 QualcommはQualcomm Incorporatedの商標または登録商標です。Qualcomm、SnapdragonおよびSnapdragon SoundはQualcomm Incorporatedの商標または登録商標です。aptXadaptive対応端末と接続することで96kHz/24bit対応のハイレゾ品質での音楽再生が可能となります。

※3 スマートフォンアプリケーション上で聞こえ方の確認を行い、データをもとにパーソナライズします。