設備診断や現場計測に対応したハンディタイプ の振動分析計「VA-14」を発売
2025年01月08日
リオンは、設備診断や現場計測に最適なハンディタイプのFFT分析※1機能付き振動分析計「VA-14」を3月3日に発売いたします。振動分析計は、産業用機械の保守点検から研究開発現場での振動解析まで、様々な用途で使用されます。本製品は、一度の測定で様々なパラメータの測定を可能にしており、簡易な振動測定から精密な診断まで幅広く対応できるハンディタイプの計測器です。現場での使用を考慮して設計されており、オプションの機能拡張プログラムを追加することで、ユーザーが抱える業務をさらに改善できます。
※1 高速フーリエ変換(FFT: Fast Fourier Transform)を用いて振動波形を周波数成分に分解する手法です。
振動分析計 「VA-14」
※写真は、本体と付属の圧電式加速度ピックアップPV-57I
今回発売する「VA-14」は、本体と付属の圧電式加速度ピックアップPV-57Iで構成されており、振動分析計「VA-12」の後継機として諸機能を継承するとともに、振動計モードにおける加速度、速度、変位のそれぞれにフィルタ設定が可能なことやFFTモードにおけるリニア平均値、最大値を同時保存できるなどの新機能を備えています。また、一部のお客様から振動分析のみならず現場にて騒音分析もできるようにとの要望にお応えし、オプションの機能拡張プログラムを使うことでマイクロホンを使用できるようになりました。新たにLAN端子の搭載により通信機能を強化したことやUSB Type-C端子の搭載によりモバイルバッテリから給電が可能となったため、コンセント(または商用電源)がない場所でも長時間の測定ができます。さらに、ワンプッシュで操作を実行できる「ファンクションキー」の搭載や筐体サイズをコンパクトにして軽く持ちやすい形状するなど、現場での使いやすさを徹底的に追求しています。
主な特長
- 標準付属のPV-57Iや他の圧電式加速度ピックアップに加えて、マイクロホンが接続※2できるようになり、1チャンネル分析計として使用できます。
- 振動計モードでは、加速度、速度、変位それぞれにフィルタ(HPF、LPF)を設定できる機能が搭載されました。
- FFTモードでは、リニア平均値・最大値を同時保存できるほか、2種類のピーク検出機能「TOP10(スペクトルの上位10データ)」と「PEAK10(ピークの上位10データ)」が選択可能です。
- USBもしくはLANを使ってコンピュータと通信できるほか、モバイルバッテリ(市販品)からのUSB給電によりコンセントの無い現場でも長時間の測定が可能です。
- 従来機種VA-12(約850g)からさらに軽量化(約660g)、片手で持ちやすい形状になり現場測定に最適です。
- マイクロホンを接続することで、音の測定が可能になります。
- USBもしくはLANを使ってコンピュータと通信し、遠隔地でも測定データの取得と本器の制御が行えます。
- 瞬時値、演算値(加速度、速度、変位より選択した指示特性の平均値、最大値など)の連続記録が同時に行えるAutoストア機能や、振動波形をWAVE形式で記録する長時間波形収録機能(最大200時間)など、振動計モードで振動の長時間記録が可能です。
- 加速度、速度、変位で真のピーク値を算出するピーク算出機能により、機械の状態をより正確に評価できます。
- 騒音と振動それぞれのFFT分析結果による機械の静音性の評価や異音検出、対策方法の検討に活用
- 生産ラインの良否判定システムや、振動監視システムの構築
- 設備機械の回転数やポンプの水量など負荷条件を変えたときの振動の変化と、振動による影響の評価
※2 オプションの機能拡張プログラム「VX-14S」のインストールが必要です。
機能拡張プログラムの追加による活用範囲の拡大※2
音の測定が可能に。
主な使用用途
製品開発部門での製品開発時の振動測定、品質保証部門での製品の出荷検査や設置機械の動作確認、保全部門での定期修理(点検)後の立ち上げ動作確認、日常点検や異常振動の監視のための簡易診断、異常振動発生時の振動測定や原因調査などの精密診断のほか、以下の用途において活用が期待できます。
お問い合わせ先
リオン株式会社 環境機器事業部 営業部
電 話:042-359-7887